200年住宅


一言でいえば「いい住宅をつくって、きちんと手入れして、
その手入れの記録も残して、子供や孫の時代まで大切に長く使おう」
という政策理念です。

200年といえば、人生70年としても3世代。子供や孫という親しい家族間だけでなく、
他人にも安心して住んでもらえるよう、長くもつ良質住宅を市場で流通させ、
それを促すための家の履歴書「家歴書」制度も検討されています。

現在供給されている住宅は60年以上の耐久性能があるとされていますが、
実際には日本の住宅の多くは20〜30年で壊されるのが現実。3世代200年にわたって
もつ住宅を建てれば、各世代ごとに組んでいた住宅ローンの負担も軽くなり、
資源節約でも大きな意味があります。

少しこれまでの経緯を振り返っておきましょう。
「200年住宅」論議の発端となったのは、言うまでもなく2006年6月に制定された
「住生活基本法」。少子高齢化や環境問題を背景に、「フロー(新築)重視」から
「ストック(既存住宅)重視」に政策を転換させますよ、作っては壊す日本型の住宅作りを改め、
環境にも配慮した数世代にわたり住み続けられる住宅作りの環境整備を目指す住宅政策です。